【実践資料あり】プロのマーケティング担当者が教える、ネットショップの運営を開始したら「まず」すべき事

2015/04/20
  • 決済代行コラム ECのツボ

 前回からの続きですが、ここから先のノウハウは「新人マーケターまたはネットショップ担当」の方だけでなく、「これから新規事業を立ちあげたい!」という方にも、きっとお役立ていただける筈です。

(1)環境分析
(2)セグメンテーション
(3)ターゲティング
(4)ポジショニング
      –前回はここまで!–

      (5)マーケティング・ミックス[4P]

    (6)実行と評価[↑フィードバック]

 今回は「まさにマーケティング!」という領域にあたる

    開始したら「まず」すべき事

 を公開します。何故「まず」で、ここからなのか? それは・・・

新任担当者の仕事はここから

 である事が多いからです。「専任担当を立てよう」「事業部化して本腰を入れよう」という意思決定がされているという事は、前回の内容は既によく練られている筈です。

 もし腑に落ちない部分があったら、書き出してしっかり把握しましょう!

※ワンポイントアドバイス:「フレームワークを使う時」=「思考する時」は、あえてPCから離れ、出来るだけ大きいサイズ(A3以上)の紙に頭の中身を出し切る事をお薦めします。思考の 段階でPCを使うと、デバイスやアプリケーションの仕様よる制限で、浅い思考に終わることがしばしば。使うなら「チームに資料配布するなどアウトプット時の清書」だけにしましょう。

 ひょっとしたら、この後のマーケティング・ミックスも完成しているかもしれませんが、確実に「確認」の価値はあります。

5-1. マーケティング・ミックス

 のっけから横文字で、何の事だか分かりづらいですよね。
 私なりの理解と言葉で説明しますと・・・

 マーケティング・ミックスとは、事業者が自らコントロールできる以下の「4P」と呼ばれる要素を組み合わせ、矛盾の解消やバランスの調整、相乗効果を意識しながら集客施策の基礎を決定する工程です。

  • Product =製品
  • Price =価格
  • Place =流通
  • Promotion =販売促進

 前回「私は、何を誰に(製品)、どう(流通)?」を考えましたが、そこに「いくらで(価格)、どうやって(販促戦略)」を組み合わせ、具体的な集客施策決定の基礎にします。

 前回のバイクサンドの4Pを推測すると

  • Product =実用的な自転車キャリーバッグ
  • Price =2万円少々
  • Place =メーカー直販(ネットショップ)
  • Promotion =ソーシャルを中心とした口コミ戦略

 といったところでしょうか。ごくごく自然で、矛盾は感じません。

 もしあなたが新任の担当なら、商品の「4P」を書き出して、不明(書き出せなかった)またはチグハグな箇所が無いようにして、考える施策にブレが生じないようにしましょう。

 仮にどうしても矛盾やバランスの取れない箇所があれば、商品設計にフィードバックを出す事も、マーケターとしての重要な役割です。

 実は、メーカーの立ち位置だったらここで商品の市場投入となるのですが、ネットショップのようにwebを介する場合、以下フレームワークの実施もお薦めします。

5-2. ユーザーシナリオ

 お待たせしました。ここで実践資料の登場です!

 4Pでおおまかな集客の路線が決まったら、想定しているユーザーの購買までのロードマップを、パターン毎に書き出してみましょう。

 「面倒臭いなぁ」と思った方、正解です!

 何を隠そう、私もなんとなく「分かっているつもり」にでこのステップを蔑ろにし、しばらく行き当たりばったりの施策を続けていました。
 その結果は・・・お察し下さい。

 しかし「見える化」の力は偉大でした。本件実施の後、施策の優先順位付けができ、チーム内の意識共有もでき、劇的にPDCAの速度は向上、成果もみるみる上がったのでした。

 それでは実際に私が1年半前に作成した、当社の商談全体におけるユーザーシナリオをお見せします。

 ※少しだけ加筆しましたが、本来は社外秘資料のため、大事な部分はボカしています。

当社商談全体のシナリオ
 これを細分化(下図のほかに3パターン)し、それぞれの具体的施策(短期、中長期、自部署だけで完結できないもの)を決めました。

当社におけるEC加盟店のユーザーシナリオ
当社におけるEC加盟店獲得の具体施策

5-3. ダブルファネル

 いわゆる「ダブルファネル」も、当社なりのアレンジをして用いました。(BtoBの上、特殊なモデルとの実感から)

当社の次世代型ダブルファネル
 崩しすぎてファネル(漏斗)じゃなくなっているのはご愛嬌(苦笑)

 従来は、検索エンジンも今ほど複雑でなく、アクセス解析から簡単に「美味しい流入経路」が見えましたが、近年はそうもいきません。

    仮説を沢山立て、検証を繰り返す

という事が、すごく重要になって来ました。

 実は本コラムの連載も、ここから生まれた施策の一つです(笑)

6. 実行「SEMとSEO」

 本記事は「マーケター向け」と題しているので、ここに大きな期待した方も多かろうと思います。しかし、これらはあくまで「手段」でしかなく、これまでのプロセスで綿密なプランと正しい優先順位付けがされていなければ、望む成果を得ることは難しいでしょう。

 よって、ここで書くことは極めて当たり前のノウハウだけです。

 皆さんも御存知の通り、webサイトやネットショップは魔法の杖ではありません。ただオープンしただけではアクセスは皆無です。
 軌道に乗るまではamazonへの出品や大型モールへの出店をするのも良いでしょうが、何らかのプラットフォームに依存している限り、手数料が発生し続け、思ったような利益は得られません。

 そこで「本店=自社サイト」へのアクセス確保が必要になるのですが、最も即効性があるのはキーワード連動広告等のSEM(サーチエンジンマーケティング)でしょう。
SEM
 しかしここにも落とし穴が。費用をかけてアクセスさせても、購入するのは多くて数%。これでは思ったような利益が得られません。

  • 定期買いできる消耗品を取り扱う
  • メルマガ会員化や「いいね!」獲得で再利用を促進

 といった施策で、費用対効果を良くしていけると理想的です。

 その後重要になってくるのがSEO(サーチエンジン最適化)です。
SEO
 SEMでユーザーを増やしていく中で「どうしたら買ってもらえるか?」の試行錯誤をする事になり、商品の説明や使い方を提案するようなコンテンツが沢山生まれる事になります。

 これらは、検索エンジンからも「ユーザーのためになるもの」として高く評価されます。
 こうしてコツコツと良質なコンテンツを蓄積することで、流入経路の多角化と、いわゆるビッグワード(バイクサンドで言えば「自転車 キャリーバッグ」あたりでしょうか?)の上位表示という2つの路線で流入増を狙えます。

 細かなノウハウも山ほどあり、日々新しいものが出てきますが、その辺りはGoogleの「webマスター向けBlog」や識者のBlog(海外SEO情報ブログなど)の購読をお薦めします。

※「SEO業者」という方々もいますが、基本的に「ズル」が売り物のため利用は極めてリスキーです

    あとはひたすら「評価」と「フィードバック」!

 PDCAを素早く回し、事業を成功に導く事ができるのは・・・他でもない、あなた(とそのチームメンバー)です!

まとめ: フレームワークは使い倒せ!

 ここまで紹介したように、マーケティング業界には様々なフレームワークが存在します。実は私、このあたりを座学で勉強したことが一切ありません。すべて実務の中で必要性を感じて辿り着き、導入しています。

 フレームワークを覚える事そのものには、大した意味も価値もありません。徹底的に使い倒して効果を出してこそ、価値があるのです。

 ここまでお話した「評価とフィードバック」というものは、実は凄く色々なところで使えます。

    日々の仕事は「何のため?」

 という「根源」を明らかにし、明確な道標(みちしるべ)を持って仕事をするためのノウハウとも言えますね。

マーケティングは地道だが刺激的!

 肩書が「マーケター」なんて聞くと、なんとなく上っ面の仕事だけして遊んでいるように思われがちなのですが、実のところ地味な積み重ねを的確な優先順位で行い、小さな効果を積み重ねるという地味で堅実な仕事です。

 一方で、評価とフィードバックのサイクルは他の職種よりも短期的で、刺激に溢れ、人間的な成長の機会にも恵まれているとも言えそうです。

 ・・・という事で、この春から担当になられた皆様もこの辺りを使って

    上司や先輩に鋭いツッコミをビッシ!ビシ!と

 入れたら、一目置かれるようになるかもしれません。・・・が、目上の方をやっつけすぎると後が怖かったりもしますので

ご利用は、計画的に(笑)

以上!

 好評につきイレギュラーで行った2回連続のテーマでしたが、お楽しみいただけたでしょうか? 少しでもお役に立てたなら光栄です。

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